おとり鶏を用いた鶏のファブリキウス嚢萎縮要因の検索
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概要
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ブロイラー農場から分離された伝染性ファブリキウス嚢病ウイルス ( IBDV)のTY2株を抗原に免疫おとり鶏 ( TY2.Vac.群)を作出し,市販 IBDVワクチン免疫おとり鶏 ( N.Vac.群)および無処置 SPFおとり鶏 (SPF群)と共に農場に導入,ブロイラー雛 ( Broiler群)と5週間同居させることで, F嚢萎縮要因の検索を行った。毎週各群から抽出された6羽について,採血,剖検,組織病変観察,抗原検索および抗体検査を実施した。 TY2.Vac群ではF嚢の萎縮および組織病変は最も軽度で,また間接蛍光抗体法でも IBDVの抗原を確認できなかった。しかしながら,導入4週後において, F嚢体重比の若干の減少およびIBDV中和抗体価の上昇がわずかながら認められた。 N.Vac群にはより強いF嚢萎縮と組織病変が見られ,また IBDV抗原も確認されたことから,市販のワクチンでは防御しきれない IBDVの感染がF嚢萎縮に関与している可能性が示唆された。
著者
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