ソロモン諸島におけるラピタ式土器の展開 : 東京大学所蔵資料の紹介に代えて
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概要
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紀元前1300年~700年の間に、メラネシア東部からポリネシアにかけて分布したラピタ式土器は、起源、分布範囲、年代測定値などについて既に詳細な研究が行われている。しかし型式学による編年研究がふるわないため、次段階の土器文化がどのようなものか明確な形で捉えられていない点が問題視される。この点を踏まえ、ラピタ式土器後半期とその直後の段階についての調査事例が蓄積されつつある、ソロモン諸島出土の土器群について紹介するのが本稿の目的である。まずラピタ式中期に比定される東京大学所蔵資料2点を紹介した後、ラピタ式中期、同後期、ポストラピタ段階の土器群の様相を記述する。次に、ソロモン諸島と同じメネラシアに属するニューギニア地域において、ポストラピタ段階が殆ど把握されていない点を指摘する。最後に、青銅器文化が部分的に流入する時期でもある、ニューギニア地域におけるポストラピタ期という段階設定の持つ意味について論じる。
- 2009-03-20
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