前立腺肥大症に対するエビプロスタット製剤の臨床的有用性の検討 : エビプロスタット錠とその2倍量製剤との比較

概要

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前立腺肥大症患者を, エビプロット錠1日3回, 1回2錠内服の46例(男・平均65.8歳:A群)と, エビプロット錠の主成分を倍量含むEVI-F錠1回1錠内服の46例(男・平均63.6歳:B群)に封筒法により無作為に割付け, 効果を比較した。国際前立腺症状スコア(IPSS)の合計は投与開始時A群15.6, B群14.9, 投与後4週ではそれぞれ11.6, 11.2, 8週後では9.4, 8.8と有意に低下し, 両群間で有意差はなかった。スコア変化量, 症状改善度にも両群で有意差はなかった。またQOLスコアおよびIPPSの各サブスコアも同様に有意な改善を示し, 両群間で有意差はなかった。副作用はA群6例9件, B群3例3件に認めたが, ほとんどは軽度で臨床的に問題はなく, 発現率に両群間で有意差はなかった。治験後のアンケート調査で飲みやすいと回答したのはA群72.9%, B群95.7%であった。EVI-F錠はエビプロット錠と同等の有効性と安全性を有していることが確認され, 服薬状況を向上させる可能性も示唆された。