算数・数学教育における問題解決学習の研究(8)中学校数学教育における目標準拠による評価の課題と解決事例
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概要
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本稿では、目標に準拠した評価の4観点の中で、論議が多かった「関心・意欲・態度」に焦点をあてて、目標に準拠した評価の課題とその解決について考察する。特に1学期の実践からは目標規準ができたとしてもペーパーによる試験問題には大きな変化はあまり無いことが明らかになった。したがって、ペーパーによる試験問題での「関心・意欲・態度」の評価のあり方を考える。そのために、1)「関心・意欲・態度」と「見方・考え方」・「表現・処理」・「知識・理解」との関係、つまり、情意面と認知面との内的関係 2)ペーパーでの試験問題の改善案 3)その試験問題を出題するための、目標に準拠した評価を意識した授業のあり方についての提案を示した。しかし、日日の授業の中でAがつく生徒、つまり、自分の知識とうまく結びつけ「細かなステップ」で考えることができる生徒の育て方については論じることができなかった。また、情意面と認知面との内的関係をもとにカッティングライン(A,B)を示したが、各単元でのAのつく生徒の学習活動の特徴を示す事例が少なく、「Aがつく生徒は~のような生徒だ」と具体事例での検証ができなかった。したがって、それらの点については今後の研究課題とした。
- 奈良教育大学教育学部附属教育実践総合センターの論文
著者
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