Paramecium におけるミトコンドリア分画単離法の確立
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概要
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本研究に用いたParameciumの培養系は、本来1個の細胞が分裂によって増殖した単一のクローン集団である。この集団から単離されたミトコンドリアは、したがって、同一クローン集団内で移植を行っても、自己非自己といった免疫的な認識により排除されることはないと考えることができる。ここで、単離したミトコンドリアになんらかの不活化処理を施し、同一クローン個体へと顕微手術的に導入することによってParameciumの日食胞の形成を促すことは出来ないだろうかと考えた。 Parameciumの白魚胞形成過程は不明な点が多く、その解析を行うことは非常に興味深い。そこで、本研究では、 P. multimicronucleatumから、細胞内小器官の1つであるミトコンドリアの単離し、細胞内-の導入を前提としたミトコンドリアの染色法の確立を目的とした。ミトコンドリアの単経には、ラット肝ミトコンドリア分維法を参考に、 pH等を考慮してParamecium用に改変した方法を用いた。約9.0×106細胞を実験に用いたが、超音波破砕機により細胞を破壊後、遠心分雑器により遠心速度を数段階に変化させることにより、ミトコンドリア分画を得た。得られた分画が、期待されるミトコンドリア分画であることを確かめる為に、透過型電子顕微鏡を用いて分析した。結果として、多少のコンタミネーション、すなわち破壊されてしまった細胞内小器官の残骸やベルオキシソ-ムのような構造が観察されたものの、ミトコンドリアを豊富に含む分画であることが確認され、本研究の目的とする顕徴移植の材料としてほ、依然利用価値が高い物であると判断された。また、本研究では、 JC-1及びMitoTrackerGreenFMの2種類の蛍光色素を用いて単離されたミトコンドリ ア分画を染色し、その染色条件を決定した。
- 2007-03-31
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