母性看護学教育に関する調査研究会の委員であった前田アヤが看護学について考えていたこと : 雑誌「看護教育」1961年~1967年の記事から
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概要
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1967年に保健婦助産婦看護婦学校養成所指定規則が改正され,日本の看護学と看護学教育の体系化・成立がはかられ,母性看護学が成立した。そこでその検討に関わった前田アヤが,医学や総合看護にどのような考えをもちながら看護学を構想していたかについて明らかにするために,雑誌「看護教育」(1960年から1967年)に掲載された前田アヤの論文・記事の記述を分析した。前田は,当時の日本の看護教育界の権威であり,情熱の人であり,実践家であった。臨床と教育・学問の良好な関係をつくり,最良の看護教育を行うために,最大限の努力を払った人であった。 そして,前田は,ナイチンゲールやヘンダーソンの用語をとりいれ,看護を科学的に語ろうとした。看護の自律的な展開,自立的な発展のためには看護学が必須であるとし,看護(行為)に科学を取り入れていくことについて述べていた。また,看護行為の必要性や看護の務めの根拠については,治療を含めた包括医療や疫学に依拠して説明した。そして,看護行為の3段階という専門的な職域を措定し,総合看護の重要性を強調し,指導や教育と治療環境の調整を専門的な務めと考えた。
- 2005-09-30
著者
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