医療通訳者養成パイロットプログラムの評価
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概要
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背景:日本の医療通訳養成プログラムの多くは、医療知識や医療通訳者としての心得の習得に重点を置いており、通訳技術の基礎となる語学力や通訳技術の向上を目的としたものは少ない。目的:語学力向上を目的とした医療通訳者養成パイロットプログラムを行ない、参加者の満足度及び課題到達度を評価する。方法:研究対象はボランティア医療通訳希望者、もしくは医療英会話学習希望者である24名である。研究方法は、医療通訳養成パイロットプログラムを21時間15分を行ない、終了後にアンケートを実施して満足度を査定するとともに、参加者の授業参加態度及び課題到達度を記録し査定する形式を取った。結果と考察:このパイロットプログラムは参加者の満足度を高め、医療通訳の認知を向上させることに効果があった。医療英会話学習という学習項目には高い関心が示された。また医療知識に関する学習項目においては、医療従事者による教育が評価されることがわかった。学習方法としては、ディスカッションが参加者の関心を高めると同時に、学習効果も高めることがわかった。さらにロールプレイ、ゲーム、そしてクイズといった学習方法は、難易度の設定が正しければ参加者の関心を高める効果があることがわかった。(著者抄録)