一次元ハイゼンベルグ反強磁性体Cu Pyrazineの鎖間相互作用
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概要
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We performed magnetic susceptibility and electron spin resonance (ESR) measurements of an ideal S=1/2 Heisenberg antiferromagntic chain system, Cu pyradine. In general, we can find an intra-chain interaction (J) of one-dimensional magnetic system using magnetic susceptibility, specific heat, and neutron scattering measurements. On the contrary, it is difficult to measure an inter-chain interaction (J') by any kinds measurements. As the result of ESR measurement in Cu pyradine, the J' is estimated to be $ J'/J \approx 3.08 \times 10^{-3} \ll 1 $ because of having a peculiar crystal structure.一次元磁性体の研究はそれが示す量子効果との関連で活発に研究されている。しかし、現実の物質で実験的研究を行う時、必ず存在する鎖間相互作用J'がどの程度小さいかを知ることは重要である。一般に鎖内の強い相互作用Jは磁化率、比熱などの熱力学量の測定、あるいは直接的に中性子散乱を用いた磁気分散曲線の測定による決定が可能であるが、極端に弱い鎖間相互作用($ J'/J \geq 10^{-3} $)を決定することは困難である。したがって通常は鎖間相互作用の影響で現れる三次元転移温度T_Nから、例えば$ T_N \ll \sqrt{JJ'} $の関係式を利用してJ'の評価を行っている。幸いなことに本研究で取り扱うCuPzNでは特殊な結晶構造を反映してESR測定から直接J'を評価することが可能な場合になっている.
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