高校生の信頼感の形成と教師の働きかけ : 高校生と教師を対象とした面接調査から
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概要
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現代高校生の不安定なこころと行動の背景には、さまざまな心理的要因が関わっている。なかでも、自己や他者に対する「信頼感」の程度は高校生の適応に大きな影響を及ぼしていると考えられる。そして、一日の大半を学校で過ごす高校生にとって、教師の働きかけは「信頼感」の形成に大きな影響を及ぼしていることが予想される。本研究では、生徒および教師への半構造化面接、生徒への質問紙調査を通して、高校生の信頼感の形成過程とどのような教師の働きかけが影響を与えているかを検討した。研究1では、14名の高校生を対象に、信頼感に深いかかわりをもつ自己概念について、面接調査を行い、内容的な検討を行った。研究2では、公立高等学校教師14名に対し、生徒の信頼感に働きかけた教育実践事例に関して面接調査を行った。その結果、学校外の働きかけについては家庭との連携、学校内においては担任・学年・教科担任・養護教諭等のチーム体制による連携が重要であることが示された。また、本人への働きかけについては1対1で話をすること、本音を出せる雰囲気作りが重要であることが示唆された。
- 三重大学教育学部の論文
- 2005-03-31
三重大学教育学部 | 論文
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