頚椎症性神経根症に対する治療
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概要
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頚椎症性神経根症は日常的に診療する機会の多い疼痛疾患である。多くは保存療法で対処しうるが,保存療法で軽快しない例や神経症状の強い例では手術療法が行われることもある。しかし治療法についての明確な基準がなく,治療法が医師により大きく異なっているというのが実情である。 保存療法として頻用されるカラー固定,牽引療法は概ね良好な成績の報告が多い。薬物療法,神経ブロック療法も行われるが,いずれもエビデンスに乏しく経験論に基づいたものであることが多い。 手術療法は非常に有効であることが多い。しかし,手術の適応,タイミング,術式にコンセンサスがなく,手術療法の評価が適切に行われていない。 保存療法と手術療法の比較では,手術療法により早期の症状改善が得られるが,長期的な成績は保存療法と差がないとする報告が多い。しかし,保存療法と手術療法を比較した質の高い研究はなく,今後の検討が待たれる。
- 2008-04-01
著者
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