近交系ハムスターの睾丸内接種モデルを用いたBrugia pahangi 3期・4期幼虫に対するジェチルカルバマジンの治療効果
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概要
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近交系ハムスターの睾丸内に,Brugia pahangi感染幼虫を接種すると,睾丸とその周囲に限局するフィラリア感染を起すことができる.このモデルを用いB. pahangi 3期・4期幼虫に対するジェチルカルバマジンの治療実験を行なった.その結果,非治療対照群では接種数の約80%の虫体が回収されたのに対し,治療群では14-27%であった.回収虫体のほとんどは接種睾丸とその周囲組織より得られるので,今後の治療実験ではこの部分の検査のみで十分である.この新しいモデルにより,治療実験における虫体回収率は従来の約2倍となり,かつ回収作業が著しく容易になった.Inbred GN hamsters were infected intratesticularly with infective larvae of Brugia pahangi. The new route of infection produced localized infection of filariae in the testis and its peritesticular tissues. Using this model, developing 3rd- and 4th-stage larvae in hamsters were treated with diethylcarbamazine. The results showed that the recovery rate of worms in the non-treated control group was 80%, while those of the treated groups were 14.2 and 26.9%.
- 長崎大学熱帯医学研究所の論文
- 1985-06-29
長崎大学熱帯医学研究所 | 論文
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