モノクロナ-ル抗体による日本脳炎ウイルスの抗原の解析〔英文〕
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概要
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最近,モノクロナール抗体は種々の抗原物質の分析に用いられ,その成果は著しい.本研究はモノクロナール抗体を用いて日本脳炎(日脳)ウイルスの抗原の解析を意企して行った.P3/63-Ag8/653,NS-1およびSP-2/0-Ag14の3種の腫瘍細胞株を用い日脳ウイルスワクチン免疫Balb/Cマウス脾細胞との融和実験を行った.最終的にはELISAで日脳ウイルスに対する抗体を産生するhybridoma細胞はNS-1細胞由来のもので,それらをクローンとした9株が得られた.これらのhybridomaから得られたマウス腹水および抗血清には日脳,Malley Valley (MV), West Nile (WN)の各ウイルスに対する血球凝集抑制抗体を含んでいたが中和抗体は証明出来なかった.今回は日脳ウイルスのみに特異的なモノクロナール抗体は得られなかったが,日脳ウイルスにはMVウイルスWNウイルスおよびSt Louis脳炎ウイルスに共通のflavirus subgroupの特異抗原の存在が認められた.An attempt to analyse the antigenic determinants of Japanese encephalitis (JE) virus by the application of monoclonal antibody method was made in this study. The hybrid cell culture was prepared by fusion of non-secreting myeloma cells and spleen cells immunized with JE virus vaccine. The hybrid cells were screened for the antibody production against JE virus by the enzyme-linked immunosorbent assay (ELISA). At least, nine of cloned cell lines were able to detect the antibody production against the antigen of subgroup specific determinants.
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