重症筋萎縮性側索硬化症患者のQOL確保についての一考察
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概要
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本症例は作業療法処方以前より俳句や水墨画の創作活動を行っていたが,作業療法アプローチにより個展開催への希望を見せるなど,社会への視野が拡大した.コ・メディカルスタッフの協力により個展の開催が実現し患者は充実感を表したが,一方その後の目標を喪失した.この症例を通して重症患者における生活の質向上への作業療法アプローチの効果が確認できた.更に,生活の質向上を目的とした作業療法では患者の長期展望を見据えた上でメリハリのある生活を企画するときに,患者・作業療法士が共に「各イベントは一つ一つの節目である」ことを認識して臨む基本的姿勢が必要であることがわかった.
- 1994-03-31