On the Textual Division of the Original Brhatkathā
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概要
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Gnnādhya 作Brhatkathā[BK]の現存諸傳本の中で特に重要なものは以下の四本であらう.カシミール系Brhatkathāmañjarī Kathāsaritsāgaraネパール系Brhatkathā-Ślokasamgraha [BK-ŚS]ジャイナ系Vasudevahindī[VH]F. Lacôte は,BK-ŚS の内容分析の結果,このネパール系傳本がカシミール系傳本よりはるかに原BK の内容構成を忠実に留めるものであることを確認し,さらにBK-ŚS のコロフォンを吟味しつつ,原BKの導入部がKathāmukhaであり,主要部が26lambhaに区分されてゐたことをつきとめた.その後,VHがBKのジャイナ系傳本にほかならぬことを指摘したL. Alsdorf は,VHの6 ahigāra区分に注目し,ジャイナ系・ネパール系・カシミール系三傳本の比較考究にもとづいて,原BKの内容区分の復原を試みた.本稿では,LacôteとAlsdorfの研究成果を基礎としながらも,さらに6 ahigāra区分に類似する演劇理論家の5 samdhi説をも考慮に入れ,両学者の所説を批判し修正しつつ,原BKの内容区分の概略の復原を試みた.原BKは,もしくは現存諸傳本の祖本たるBK は,Pītha, Mukha, Pratimukha, Śarīra,Upasam hāra といふ五部分からなり,主要部たるŚarīraはおよそ26 lambhaに分たれてゐたと考へられる.
- 2007-03-31
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