信越高原地域に分布する第4紀火山のK-Ar年代と形成史
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概要
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信越高原は,中部日本北東部に位置する.この地域には数多くの第四紀火山が,第三紀の火山岩を基盤に密に分布し,浅間火山から北へ約70Kmに渡って南北の火山列をつくる.このような新旧の火山岩が複雑に分布する地域では正確な時代区分を行うことが難しく,個々の火山に至っては,形成史がほとんど解明されていないものも多い.本論では, K-Ar年代測定を行った55個のサンプルの産地,岩石について記載し,得られた年代値と,現時までに公表されている地質図,層序関係を総合的に検討することによって,各火山の活動年代,形成史を明らかにすることを試みた。各火山の推定された活動年代は以下の通りである.関田火山:1.7-1.2 Ma,毛無火山:1.6-1.0 Ma,班尾火山:0.7-0.6 Ma,鳥甲火山:0.9-0.7 Ma,苗場火山: 0.6-0.2 Ma,カヤノ平火山:1.5-0.7 Ma,高社火山:0.3-0.2 Ma.焼額火山: 1.1-0.8 Ma,東舘火山:0.9 Ma前後,志賀火山:0.25-0.05 Ma,横手火山:0.7前後,草津白根火山:0.6-0.0 Ma,御飯火山:1.1 Ma前後,四阿火山:0.9?-0.4 Ma,烏帽子火山:0.4-0.2 Ma,浅間火山:0.1-0.0 Ma,鼻曲火山:1.1-0.7 Ma.Seventeen Quaternary volcanoes are distributed in the Shin-etsu highland area situated in the north-eastern part of central Japan. They occur forming a volcanic chain (about 70km) from the Asama volcano in the south to the Sekita volcano in the north, and convering the Tertiary volcanics. In the southern area, geological approaches in field have been unsuccessful both in distinguishing the Quaternary volcanic edifice and the basement volcanics and in revealing their ages of volcanic activity.
- 東京大学地震研究所の論文
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