社会行動の「交叉文化的研究」における問題と課題 : ひとつの覚えがき
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概要
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慶應義塾大学産業研究所社会心理学研究班モノグラフ ; No. 91は じ め に心理学の分野における交叉文化的研究の数は決して少なくない。ノournal of Cross-CulturalPsychologyをはじめそうした研究を専門に扱う学術雑誌もいくつか刊行されているほどである。心理学の対象たる人間の行動が常に文化的制約を強く受けている以上, 特定の文化で提唱された理論や仮説がその文化に固有のものなのか, 他の文化にも適用する普遍的なものなのかを見極めようとするのは研究者にとってむしろ当然の態度ともえよう。その意味からも, 交叉文化的研究の必要性は決して否定されるものではない。しかし,実際には, 確固たる理論的根拠に基づいて特定の仮説を検証する目的で行われる交叉文化的研究よりも, 二つ以上の文化の成員の行動を単に比較する目的で行われる交叉文化的研究の方がはるかに数が多いのである。
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