日本人の「異文化への適応・同化過程」の比較社会心理学的研究 : 「文化的同化訓練法」(Culture Assimilator)の開発をめざして:タイ国における事例(2)
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概要
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慶應義塾大学産業研究所社会心理学研究班モノグラフ ; No. 101は じ め に戦後日本経済の飛躍的発展とともに海外に進出する日本企業の数は大幅に増加した。そして海外に出て現地の人々と協働する日本人がふえるにつれ, 両者の間の軋轢もまた次hと表面化しはじめたのである。そうした文化摩擦にはふたつの側面があるように思われる。ひとつは両老の利害の対立に基づく厂事実上の摩擦」であり, もうひとつは相互の文化の違いに起因する「認識上の摩擦」である。前者が主に政治や経済にかかわる問題とすると, 後老はむしろ心理学の寄与すべき問題と言えよう。私たちは海外で働く日本人と現地の入々との対人関係に焦点を合わせ, 相手文化の理解不足から生じる不必要な摩擦の事例を収集・分析し, それらを解消するのに役立つ訓練方法(culture assimilator)を開発することを最終的な研究目標としている。しかし, その前に, 海外の日本人が現地でどのような生活を送り, 現地の文化にどのように適応しているのかをしっかりと把握しておく必要がある。本研究の目的, 課題, 理論的背景などについては本誌前号(第3号)で詳しく紹介した。今回は最初の研究対象であるタイ国で行った質問紙調査について報告する。
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