プロイセン下院「請願」審議にみるディースターヴェークと「自由派」
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概要
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さき頃私はDiesterweg,A.(1790- 1866)の権力からの「学校の自由」の企図一教会勢力と癒着したいわゆる「官僚絶対主義的管理体制」の排除を主要内容とする一について,「国家の施設としてのVolksscbule」という彼の立論の変容に視角を据えて考察を加えた.(『ディースターヴェ-クにおける"学校の自由"の問題- 「国家の施設」としてのフォルクス・シューレの変容からみた-』教育史学会紀要『日本の教育史学』第17集,1974年.所収).だが,言うまでもなく,この間題についてはそうした彼自身の思考の過程を辿る限定された視界からだけでは全休は把握されえない.それに加えて,東に上記の企図が披渥され,展開された場について検討することが,求められる.つまり,彼が教育政策家として自己の見解の実現を図る舞台としたプロイセン下院議会が,彼の主張をいかに受けとめ, また下院での彼の主張が実際に何に依拠しているのかということを検討することが,この問題の実相を理解する上でも不可欠であると言えよう.こうした論点を明らかにすることが小論の基本的意図である.その意味で小論はさきの拙稿の補説的意図も含んでいる。
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