「造形」のセザンヌ受容とその思想環境
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
京都工芸繊維大学 工芸学部研究報告 第53巻 人文(2004) pp.63-911930~40年代の日本では、「造型」という批評言語ないしは価値観に従ってセザンヌ(Pall Cèzenne, 1839-1906)が評価された。平成15年(2003)年度『人文』誌上で明らかにした通り、他方では、同時代、「写実」という批評言語によってセザンヌが受容され、そこでは、「造形」が基本的な条件として前提とされていた。 本稿は、「造型」によるセザンヌ受容とその思想背景を明らかにする事を目的とするが、まず、「写実」の「造形」に対して、「造型」が当時、どのように規定されていたかを明らかにした上で、「造型」によるセザンヌ解釈、そして「造型」批評を浮上させた思想環境を明らかにする。
- 京都工芸繊維大学の論文