1503 3Vモデルを用いた変更管理基準の明確化(一般セッション)
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概要
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システム開発において変更要求における影響を正しく把握し,計画を立案し,変更作業を実施し,結果を確認する,という一連の作業管理,およびシステムの整合性を確保する変更管理はプロジェクトマネジメントにおける重要な要素の1つである.その変更管理フローに関してはPMBOK,ITIL等により定義されている.しかし,変更管理フローの前段階である変更と障害を区別する判定方法に関しては,各プロジェクトに依存することが多く,その結果として本来は変更として扱うべき要求についても,障害として扱われていることがある.本論文は,この課題への解決策として開発プロセスに従来のVモデルやWモデルの思想を元に新たな開発プロセスとして3Vモデルを提唱する.3Vモデルではテスト仕様書を要件定義,外部設計の各フェーズの成果物として明確に定義する.3Vモデルで開発することで要件定義や外部設計など上流工程でユーザーにシステムの完成形をイメージしてもらいやすくなり(ユーザビリティの向上),障害混入の減少(品質向上)を狙うとともに,設計書およびテスト仕様書の修正箇所を元に変更か障害かの判断基準を明確化するフローを提案する.
- プロジェクトマネジメント学会の論文
- 2010-03-11