知識空間概念に基づく情報技術人材育成のための履修支援システムの提案
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概要
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情報産業ビジネス分野が拡大し,情報技術人材育成の重要性が大きな課題になっている。こうした情報技術人材の育成ニーズに対して,情報技術の専門性をACM&IEEEから発表されたComputing Curricula2005に基づいて5つの専門分野(CE,CS,SE,IT,IS)を参考に,全体カリキュラムを構成することで,学生の進路キャリアに教育機関が適切に対応できると考えている。しかし,多くの履修支援システムは,シラバスの検索及びカリキュラム全体情報の表示等の機能の提供が一般的である。学生は自分の特徴(学習目標・希望進路・興味分野等)を踏まえ,目的とする専門領域の技術者として,どういう科目をどういうプロセスで修得すればいいかに関する情報は与えられていなかった。本稿では,教育サービスをサービス価値創造の視点で捉える。学生の将来の目標や成りたい技術者の姿,また,現状のポテンシャルを考え,対象とする学生にどのような科目をどのようなプロセスで修得するのがいいのかを支援する履修支援システムを提案する。ここでは,知識空間概念を導入して,到達すべき専門技術レベル,現状の学生の技術レベル,各専門科目の特性を,知識空間の中で位置づける。そして,どのような専門科目をどのようなプロセスで履修して現状の学生の技術レベルを到達すべき専門技術レベルにするか,という問題として定式化し,学生が自分でカリキュラムの作成ができる,情報技術履修支援のプロトタイプシステムを開発し,有効性を評価した。
- 研究・技術計画学会の論文
- 2014-02-26