『補忘記』と『頭書訂正西谷名目』と
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概要
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『補忘記』編者・巧智房観応によって編まれた『頭書訂正西谷名目』(元禄十一年(一六九八)刊)は、『補忘記』同様の方式により声点が差されている。この『頭書訂正西谷名目』の声点をとりあげて、その素性を『補忘記』(主に元禄版によった)の注記と対照することにより考察した。『補忘記』注と『頭書訂正西谷名目』の差声とにより、語を八種に分類したところ、その依拠する宗派を明らかにし得るものは、第四〜八種のものであり、特に天台宗寺門派の読み方に依るものが殆んどであった。このことから、観応は寺門派の読み方により『頭書訂正西谷名目』に差声したものと思われる。
- 智山勧学会の論文
- 1996-03-31
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