直腸脱に対する腹腔鏡下直腸固定術 -Reduced Port Surgeryにおける工夫-
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概要
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当院では、全身麻酔可能な直腸脱症例においては腹腔鏡下直腸固定術を標準術式としている。2013年1月よりReduced Port Surgery (以下RPS)を導入し、3例に施行した (2013年9月現在)。術式はWells変法を基本としThiersch法を追加している。術式の概略は、直針ナイロン糸を用いた創外牽引による術野展開を行い、内側アプローチで直腸後壁から剥離し肛門挙筋を露出するように側壁に剥離を進める。その後、直腸を十分に授動してメッシュを用いた直腸後方固定術と後腹膜の修復を行う。全例術後合併症なく、現在まで再発は認めていない。直腸脱に対する腹腔鏡下直腸固定術、特にRPSは整容性に優れ、安全で根治性もMultiple Port Surgeryと同等であり有用な術式と考える。
- 長崎大学の論文
- 2014-03-25