歯科修復材料のねじり試験
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概要
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本研究は,歯科修復材料の金属材料とセラミック材料に対するねじり試験挙動と他試験法の機械的性質を比較した.金属材料は銀合金,金銀パラジウム合金,タイプ4金合金,コバルトクロム合金,チタンの5種と,セラミック材料はアルミナ,イットリア系ジルコニア,セリア系ジルコニア/アルミナ・ナノ複合材料の3種を使用した.すべての材料のねじり強さとビッカース硬さを測定した.さらに金属材料は引張強さ,セラミック材料は曲げ強さを測定した.金属材料のねじり強さは,引張強さおよびビッカース硬さと有意な正の相関を示した.セラミック材料では曲げ強さと有意な正の相関を示したが,硬さとは有意な相関を示さなかった.ねじり試験では,セリア系ジルコニア/アルミナ・ナノ複合材料のみがねじりトルク-ねじり角度曲線で金属様の塑性変形を示した.このことからねじり試験は,破壊強さの有用な評価法の一つになる可能性を示した.
- 2014-01-25