看護学実習における援助的人間関係形成能力の育成 に関する現状と課題
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概要
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本研究の目的は、看護学実習における援助的人間関係形成能力の育成に関する現状と課題について明らかにし、援助的人間関係形成能力の育成のための教育内容の精選、教育方法の開発のための基礎的資料を得ることである。データ収集方法は、全国の看護系大学(174校)に質問紙調査法によって行った。質問内容は、現在の看護系大学が援助的人間関係形成能力をどのように考えているのか、また、看護学実習においてその能力をどのように育成しているのかであった。そして、得られたデータに対して内容分析を行った。分析の結果、援助的人間関係形成能力の捉え方や必要性は統一した見解がなく、多くの要素が複雑に絡み合い、対象の関わりの中で発展・成長すると捉えられていた。また、援助的人間関係形成能力がまだ可視的に描き構造化されていないことがわかった。以上のことから、今後、援助的人間関係形成能力を十分に育成するためには、援助的人間関係形成能力の学習要素を意図的に整理し構造化した教育内容を段階的・繰り返し修得できるように看護学実習に位置づけることが重要であると考えられた。
- 神戸常盤大学の論文
- 2014-03-31