ひまわり8号9号搭載Ka帯コンバイナの設計及び試験評価結果(衛星通信,一般)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
静止地球環境観測衛星ひまわり8号及び9号は2014年,2016年にそれぞれ打ち上げが計画されており,現在プロトフライトモデルの製作中である.本衛星の地球観測通信系(EOC)サブシステムは2つの機能を有する.一つは,気象を観測する可視赤外放射計が出力する観測ミッションデータを地上に送信する観測ミッション送信機能である.もう一つは,地上の通報局からの気象データを中継し,地上に送信する気象データ中継機能である. Ka帯コンバイナはこのEOCサブシステムの構成要素であり,Ka帯に変換された観測ミッション送信信号とUHF帯からKa帯に変換された気象データ中継信号を合成し,Ka帯アンテナに出力する機能を有する.本コンバイナは2つのチャンネルのバンドパス導波管フィルタ(CH-BPF),CH-BPFの出力を合波する導波管マニホールド,低域通過フィルタ(LPF)から構成される. 本報告ではKa帯コンバイナの設計及びプロトフライトモデルの試験結果を示す.CH-BPFは,通過信号帯域の損失を低減しつつ,近接する両信号間のアイソレーションを確保する設計とした.又,通過信号の歪を抑えるための群遅延特性と帯域通過特性の最適設計を行なった.更に,スプリアス抑圧,耐電力を考慮した設計とした.
- 一般社団法人電子情報通信学会の論文
- 2013-07-17