920MHz帯におけるIEEE802.15.4kの干渉条件の1検討(WLAN,WPAN関連技術,一般)
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概要
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免許不要の周波数帯域で新たなネットワークを構築する際,同一の周波数帯域で動作する無線通信システムが存在すると他デバイスとの干渉により通信ができなぐなるという問題がある.920MHz帯において通信規格IEEE802.15.4g(TG4g)は1チャネル当たり200kHzの帯域を用いており,直接拡散方式の通信規格IEEE802.15.4k(TG4k)は1MHzの帯域を用いているため,TG4kの1チャネル内にTG4gの5チャネル分が存在する.このTG4gからTG4kへの干渉特性を明確にするため,コンピュータシミュレーションによるTG4kの被干渉評価を行った.初めにTG4gの干渉するチャネルによる影響はD/U比が5dBのとき,両者の中心周波数fcが一致する場合は中心周波数fc±400kHzの場合と比べE_b/N_0が0.4dB劣化すること,E_b/N_0が5dBのとき,拡散符号を用いずに目標の誤り率を達成するにはD/U比は6.8dB以上である必要であること,4096倍の拡散符号を用いた場合,D/U比は-65.2dBまで改善されることを明らかにした.最後にTG4kに指向性アンテナを用い,TG4gとの位置関係による通信不能エリアを評価した結果,4096倍の拡散符号を用いると,拡散符号を用いない場合と比べて,通信不可となるエリアを10^7倍狭めることができることを明らかにした.
- 2013-04-12