ディザスタリカバリに向けた非同期リモートコピー構成資源算出方式
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
企業情報システムにおいては,広域災害にあっても業務を再開可能とするディザスタリカバリの重要性が高まっている.重要度の高いデータは,被災した時刻と,同時刻から遡って復旧可能である最終時刻との差であるリカバリポイントをできるだけ短く設定することが求められる.その目標値であるRPO(Recover Point Objective)達成にあたってはリアルタイムでデータを遠隔地に複製する必要があり,ストレージシステムの備える非同期リモートコピー機能が有用である.本研究では,ディザスタリカバリシステム稼動開始前の設計段階で,正副サイト間の回線帯域と,一時的なバッファであるジャーナル記憶領域の容量を過不足なくかつ高精度で見積もることが可能な非同期リモートコピー構成資源算出方式を提案する.提案方式は,システム構成とその処理手順をモデル化し,ジャーナル領域のデータ蓄積量を予測する.さらにその時系列推移から各時刻におけるリカバリポイントを計算し,RPOの達成可否を評価することで,同構成の妥当性を判定する.実際にデータセンタで測定された書き込みデータ量の実績値を用いたシミュレーションの結果,従来手法を用いた場合と比べて,RPOを満たしながらも回線帯域を70%削減できることを確認した.
- 2014-05-15
著者
関連論文
- ストレージシステムの高信頼化・高可用化技術(ストレージの信頼性)
- ストレージシステムの高信頼化・高可用化技術
- L-002 大規模ストレージシステム向けのボリューム設計方法の提案(L分野:ネットワーク・セキュリティ)
- C_014 仮想ストレージ向け性能管理方法の提案(C分野:ハードウェア)
- L-006 CIMのヒントに基づくストレージシステムのDLCM支援機能の研究(L分野:ネットワークコンピューティング)
- C-013 CIM/WBEMによるリソース分割管理機能の研究(C.アーキテクチャ・ハードウェア)
- 4H-5 高性能サーバ向けディスクアレイ「DF400」の開発(2) : I/O性能の予測技術
- 4H-4 高性能サーバ向けディスクアレイ「DF400」の開発(1) : アーキテクチャと高I/O処理技術
- O-003 ストレージシステムにおける負荷傾向予測方式の提案(情報システム,一般論文)
- 3H-3 ディザスタリカバリシステムにおけるストレージリモートコピー構成評価モデルの提案(情報システムとアーキテクチャ,一般セッション,コンピュータと人間社会)
- 将来のストレージソリューションに向けた研究開発動向 (特集 日立グループのストレージシステムとストレージソリューションの最新動向)
- ディザスタリカバリに向けた非同期リモートコピー構成資源算出方式