教育課程における科目横断的内容編成の可能性 : 「道徳の時間」と「社会科」を事例として
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本論文では,憲法学習に焦点を当てて,教育課程における内容編成上の問題点を分析し,「道徳の時間」と「社会科」を事例として科目横断的内容編成の可能性を提示した。憲法学習では,「個人の尊重」に基づく「対国家規範性」と人権の制約原理である「公共の福祉」について理解することが必要不可欠である。そのためには,国家対私人の事例を通して憲法の基本原理の意義について時間をかけ考える学習が必要となる。しかし,中学校現行社会科では,教育課程上の問題から条文の説明を中心とした学習になりがちである。そこで,「社会科」と親和性のある「道徳の時間」を活用し,それぞれの時間の特質を踏まえた上で,「社会科」と「道徳の時間」の横断型授業の開発を試みた。