偏平狭間隙垂直矩形流路内気泡上昇速度に関する研究
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概要
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小気泡が液中に分散して液とともに流動する気泡流や,流路断面全体をほぼ占める大気泡をともなうプラグ流は化学プラント・火力・原子力発電プラントや空調機器・更には宇宙用動力装置や地熱・海洋熱などのエネルギー装置等の多くの分野においてよく見られる.これらの装置に用いられている流路は円管ばかりではなく様々な形状をしているが,これら流れの流動特性に関する研究は円管に関する場合が圧倒的に多い.非円形流路における流動機構に関する理解はまだ不十分であり,研究の余地を残している.本研究では,流路の長手寸法(流路幅)10〜150mmおよび隙間寸法1〜10mmの垂直平板流路をそれぞれ用いて気体プラグ上昇速度を測定し,流路幅および間隙寸法と上昇速度との関係について,また流路幅と気泡との間の液膜厚さについて各々調べた.その結果,気泡形状が流路幅および流路間隙ともにプラグ状を維持していると,気泡上昇速度はWhiteらが提案する相関式と一致し,気泡体積の減少とともに気泡上昇速度が相関式より速くなる傾向を示した.また流路間隙寸法が1mmおよび流路幅法が15mm以下になると気泡は流路の途中で停止することがそれぞれ確認された.一方気泡がプラグ形状を呈する限り,気泡上昇速度は液膜厚さに依存しないことが判明した.
- 2014-04-30
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