キュプリアヌスにおける「一致」 : 『カトリック教会の一致』を中心に
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概要
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教会において「一致」はどのような重要性を担ってきたのであろうか。この小論では、古代教会の、まだキリスト教が公認される前の時代に司教職にあったキュプリアヌスの『カトリック教会の一致』という作品を中心に、この「一致」についての理解を明らかにする。もとより、彼に先立つ「新約聖書」、イグナティオスの思想を継承しながら、彼は、とくに、公同なる教会の一致の象徴としての司教職の重要性を指摘するとともに、教会が数多く増えていっても、その根底には、キリストの教えを守ることによって共通に流れていく「一致」というものがお互いを生き生きとしたものとして結びつけるとともに、そのようにして、異端的キリスト教に対抗することが重要であることを主張した。
- 2013-12-20