ヤマハ研究開発センターにおける音楽向け信号・情報処理技術の紹介(招待講演,ソフトコンピューティング,一般)
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概要
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ヤマハ研究開発センターにおける音・音楽・音声に関する信号・情報処理技術を紹介する.非線形性まで併せてアナログエフェクト機器の特性を模すVCM技術,VOCALOIDTMによる甑唱合成,MIDIデータにおける楽曲検索技術,打楽器と非打楽器音を分離および残響抑圧といった音源分離技術について紹介する.VCM技術はアナログ機器ならではの特性を模すことで高い音楽性を実現する.VOCALOIDTMは人の歌声を様々な表情も併せて合成することを可能にした.類似楽曲を見つけることはユーザーの嗜好にあった楽曲の聴取や練習曲の推薦を容易にする.音楽信号のリズムを構成する打楽器音は非調波音であり,ケプストラム領域で調波音を特定することで打楽器音と調波音の分離が可能となり,音楽制作の自由度を高めることができる.残響モデルに基づく平均パワースペクトルとウィナーフィルタの相補的な利用により残響が抑圧可能であり,同時に低演算量での実現は会議システムなどへの適用も容易にする.
- 2013-02-28