IP電話網で用いる制御信号プロトコル群の解析手法に関する検討(SIPサーバ)
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概要
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通信キャリアの提供する大規模IP電話網の保守・運用では,セッション制御の主信号であるSIP信号を解析することで,網の障害状態の多くが切り分けが可能となる.このため網内のSIPパケットをキャプチャし,キャプチャデータの検索やシーケンス表示を可能とするシステムは,障害発生時の一次切り分け等に大きな効果がある.しかし,IP電話のセッション制御では,帯域制御に用いる信号(MEGACO)やPSTN(公衆交換電話網)とのインタワークで用いる信号(ISUP)等様々な信号の送受信があり,SIP信号のみの解析では故障個所が切り分けられず,有スキル者であっても解析に多くの時間を必要とするより複雑な故障も発生している.これらは,ユーザ数に比例して増加傾向にあり,セッション制御に関わる信号プロトコル群を,より迅速に切り分ける手法の標準化が求められている.本稿では,SIP等の複数の制御信号プロトコル群の因果関係に着目し,障害発生時の効率的な切り分けを実現するための手法およびそのシステム化に向けた検討状況を報告する.
- 一般社団法人電子情報通信学会の論文
- 2013-02-28