多ノードが接続されたWi-Fi環境におけるパケット衝突回避手法の提案(無線配信・システム)
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概要
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近年,スマートフォンやタブレット端末等の携帯型情報端末が急速に普及し,日常生活において欠かせないものとなっている.これらの情報端末は無線LAN(Wi-Fi)機能を備えており,携帯電話の通信事業者回線に加えて,無線LANを利用することが可能である.無線LANは広く普及した技術であるが,多くの端末が同一の無線LANに接続した場合,フレームの衝突が頻発し,スループットが低下してしまう恐れがある.そこで本稿では,多数のノードが接続されたWi-Fi環境においても確実な情報配信を実現するためのパケット衝突回避手法を提案する.本稿で提案するパケット回避手法は,各端末がそれぞれ独立にパケット送信タイミングを管理・調整する自律分散型の制御手法である.これにより,ある時間間隔における送信端末数を確率的に制御することが可能となり,パケット衝突の抑制が期待できる.本提案手法を計算機シミュレーションによって評価した結果,一部のファイル転送時間を短縮できる効果を有することがわかったが,より効果的に制御するためにはいくつかの課題があることもわかった.
- 2013-02-28