同胞への粗暴な行動を示した自閉性障害児の行動変容に関する検討
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概要
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本研究の目的は、同胞に対する粗暴な行動が問題とされた自閉性障害児1名を対象に、消去(extinction:EXT)と他行動分化強化(differential reinforcement of other behavior:DRO)手続きを用いたアセスメントに基づいて介入を行い、その効果を検討することであった。機能的アセスメント(MAS、両親へのインタビュー、直接観察)では、粗暴な行動の強化子として社会的注目が推定された。そのため、EXTとDRO手続きを用いたアセスメントでは、粗暴な行動に関してEXT条件とDRO条件をセッション内で入れ替え、粗暴な行動の生起インターバル率を比較した。その結果、粗暴な行動の生起インターバル率は、EXT条件よりもDRO条件で低いことが示された。これらのアセスメントに基づいて、介入では代替行動分化強化(differential reinforcement of alternative behavior:DRA)手続きを用いた。その結果、粗暴な行動の生起インターバル率は減少傾向を示した。以上のことから、同胞への粗暴な行動に対する有効なアプローチの方法に関して検討した。
- 2013-09-30
著者
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