ヒトの顔部分の隠蔽に対するイヌの反応
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概要
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本研究では、11頭(オス5、メス6頭;6から78カ月齢)の健康なイヌを供試し、ヒトの顔部分の提示変化に対するイヌの反応を評価した。実験者は各供試犬に対し未処理の顔(ノーマル)、顔全体を隠す(処理1)、顔の一部分(目・鼻・口)を隠す(処理2・3・4)、顔部分の倒立(処理5)のいずれかを提示した。実験者とイヌは向かい合い、その距離は4mだった。実験の様子はビデオカメラで連続記録し、供試犬の行動を観察した。ノーマルと処理1〜5における各行動継続時間を比較した結果、その継続時間は処理によって異なったが処理1、4の接近後の立位時間は有意に長かった。また各処理内における行動継続時間に異なる傾向が認められた。これらの結果より、イヌはヒトの顔部分の提示変化を認識している可能性が示唆された。
- 日本家畜管理学会の論文
- 2013-09-25
著者
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