適応的属性秘匿安全な(階層的)内積述語暗号

概要

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Eurocrypt 2012講演[1]で,我々は,適応的安全でかつ完全属性秘匿安全な内積述語暗号方式を初めて提案した.ここで,完全属性秘匿性は,Katz, Sahai, Watersによる定義による.これまで提案された内積述語暗号方式は全て,完全属性秘匿安全であるが選択的安全であるか,適応的安全であるが弱属性秘匿安全であるかのどちらかであった.今回提案した方式は,標準的モデルにおいて,線形性判定仮定の下で,適応的安全でかつ完全属性秘匿安全であることが証明できる.また,提案方式は,既存方式と遜色ない効率性を有する.更に,我々は,同等の安全性を有しつつ短い公開鍵と秘密鍵を有するような効率化した内積述語暗号方式,及び,同等の安全性,効率性を有する階層型内積述語暗号も提案した,本研究においては,Watersにより導入された双システム暗号テクニックを,より一般的な暗号構成テクニックに拡張した.そこでは,暗号文と鍵に対して新しいフォームが導入すると共に,新しいタイプの情報理論的トリックを複数の計算量的帰着法と組み合わせて安全性証明を行う.
2012-09-14