障害のある人の労働の場づくりをめざした地域ネットワークの生成 : 参加型アクションリサーチを通して
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概要
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本論の目的は,筆者の勤務地であるA市において,ソフトシステム方法論による参加型アクションリサーチに取り組み,障害のある人の労働の場づくりをめざした地域ネットワークを生成する基盤を固めることである.まず,ネットワークに関する先行研究を概観し,関わる人々が思いを共有できる働きかけの必要性が見出された.次に,アクションリサーチの実践を通して,障害のある人の労働の場づくりをめざす地域ネットワークを生成するための具体的な改革案を策定した.ワークショップのプロセスにおいては,「広域連携」と「拠点づくり」への強い思いや,各人ができることを実践につないでいく姿勢が示された.参加型アクションリサーチを通して得られた最も大きな学びは,障害のある人の労働が停滞している状況に対する問題解決にとどまらず,関わる人それぞれの力を集結させるというコミュニティ・エンパワメントの視点がもたれたことである.
- 日本ソーシャルワーク学会の論文
- 2011-06-30