兵庫県の一般市民における日本紅斑熱とつつが虫病の認知度,受診行動および情報入手方法に関する研究
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概要
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目的 一般市民の日本紅斑熱とつつが虫病(以下,両疾患)の疾患知識,受診行動,情報入手手段および疾患知識と受診行動の関連を調査し,適切な受診を促すための効果的な啓発活動について考察することを目的とした.研究デザインと方法 両疾患が継続して報告されている兵庫県において,日本紅斑熱が以前より報告されている地区のA校(配布人数299名)と同疾患の報告がほとんどない地区のB校(同469名)の協力のもと質問紙票による調査,集計および統計解析(Fisher法)を行った.結果 両疾患ともA校の方がB校よりも疾患知識を知っている割合が高い傾向にあった.啓発手段として新聞,インターネット,テレビを望む者の割合が高かった.日本紅斑熱の疾患知識と受診行動の関連はA校では疾患知識のある群の方が疾患の疑われた際に受診する割合が低く,B校では知識のある群の方が受診する割合が高かった.結論 情報発信手段としては新聞やテレビ以外に,インターネットも活用していくことも検討に値すると考える.疾患知識と受診行動の関連が2 校で違うことは重要であり,その要因について検討することが啓発内容の考察に必要である.
- 国立保健医療科学院の論文