迂回路付き完全網PCクラスタの試作と評価
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概要
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マルチコア・プロセッサの登場により各PCの計算能力は飛躍的に向上し,PCクラスタのノードとしてマルチコアPCが幅広く利用されている.並列処理においてマルチコアPCを用いれば1台のノードで実行できるプロセス数を向上させることができるが,それにともない各ノード間の通信量は増大することになる.安価なEthernetを用いたクラスタ環境では,ますます通信ボトルネックが生じやすくなる.本論文ではそのボトルネック緩和のためマルチポートEthernet NICを用いて完全網PCクラスタを試作し,並列性能を評価した.本システムは直接接続された経路に加え迂回路を利用した通信を行うことでノード間バンド幅を向上させることができ,直接経路利用時にはスイッチを経由しないためレイテンシを向上させることができる.NPBベンチマークを用いた評価ではFT,LU,MG,CG,BT,SPにおいてIEEE802.3ad,ラウンドロビン分散を上回る結果を示した.
- 2014-01-15
著者
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