臨床神経遺伝学の進歩(ワークショップ:神経疾患診療の進歩,2012年,第53回日本心身医学会総会ならびに学術講演会(鹿児島))
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概要
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臨床神経遺伝学は,近年著しい発展を続けている.遺伝性神経疾患の原因探求の研究においても,脊髄小脳変性症,筋ジストロフィー,遺伝性ニューロパチー,遺伝性痙性対麻痺,ミトコンドリア病,家族性アルツハイマー病,パーキンソン病など,それぞれ少なくとも10以上,多いものは40以上の遺伝子座や原因遺伝子が同定されている.その進歩に伴い遺伝子診断の重要性がクローズアップされるが,一方では一つの臨床病型に対して,多くの遺伝子の異常をスクリーニングする必要があり,そのコストと作業量は膨大なものである.しかし,近年の遺伝子解析技術の進歩,特にマイクロアレイ法やゲノムシークエンサーの発展普及により,その解析手法にも変化がみられてきており,われわれが取り組んでいる実際の遺伝子診断について紹介した.また,GWAS (genome wide association study)と呼ばれる大規模多型解析や,ゲノムシークエンサーを用いたExome(エキソーム)解析など,革新的な技術で疾患の原因に迫りつつある.
- 2013-10-01
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