boost::protoを用いた融合変換機能付きライブラリの作成
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概要
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融合変換は,複数の関数や繰返しを1つにまとめることにより中間データを除去するプログラム変換である.小さな部品を組み合わせるようなプログラミングスタイルにおいて,融合変換を行うことで中間データを除去することにより,プログラムの効率を向上させることができる.C++ 言語においてこの融合変換を実現する手法の1つに,式テンプレートを用いたメタプログラミング手法がある.しかし,従来の式テンプレートを直接記述するメタプログラミングでは,式から抽象構文木を構成する部分と最適化を行う部分が混在してしまうため,プログラムが複雑になってしまう.近年,式テンプレートを用いたプログラムを記述しやくするライブラリとしてboost::protoが作られ,利用できるようになった.boost::protoを用いることで,融合変換などの最適化機能付きライブラリを容易にかつ見通し良く作成できることが期待される.発表者らは,並列計算における計算パターン(並列スケルトン)を提供する並列スケルトンライブラリを作成している.その中で,並列スケルトンの融合変換機能をboost::protoを用いて,より高い拡張性を持つように書き換えたいと考えている.本発表では,融合変換機能を持つライブラリをboost::protoを用いて作成することで得られる利点や問題点などについて報告する.
- 2013-12-20
著者
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