Binswanger病によるパーキンソニズムを呈した症例に対するバランスボールを用いたリズム運動の効果
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概要
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【目的】Binswanger病のパーキンソニズムによる動作障害に対して,バランスボールを用いたリズム運動の有効性を検討した。【対象と方法】60歳代,男性。既往にBinswanger病があり,パーキンソニズムによる立ち上がりと歩行に動作障害を認めた。研究デザインはA-B-A-B型Single subject studyを用いた。操作導入期はバランスボールを用い,リズム運動の後立ち上がり動作を繰り返し行った。非導入期には立ち上がり反復のみを繰り返した。評価項目は,立ち上がり時間,歩行速度,FIM,パーキンソン病統一スケール(UPDRS)とした。【結果】立ち上がり時間は操作導入期において反復動作前後で有意な改善を認めた(p<0.05)。また,Split-middle lineによる立ち上がり時間の変化の比較では,操作導入期で有意な改善を認めた(p<0.05)。歩行速度,FIM,UPDRSに有意差は認めなかった。【結論】パーキンソニズムを呈したBinswanger病患者に対して,バランスボールを用いたリズム運動により立ち上がり時間が短縮した。効果として,動作開始までの反応時間の短縮と座位姿勢の安定性向上が示唆された。
- 2013-08-20
著者
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近藤 美緒
JA愛知厚生連海南病院リハビリテーション科
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岩田 康弘
JA愛知厚生連海南病院リハビリテーション科
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飯田 有輝
JA愛知厚生連海南病院リハビリテーション科
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遠藤 乙音
JA愛知厚生連海南病院脳神経外科