化学実験室におけるタブレット端末の導入と無機化学分野での教育活用
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
神戸市立工業高等専門学校化学実験室では,主に1,2年生必修授業「化学」を開講している.本稿では,化学実験室へのiPad導入環境を紹介し,無機化学分野での教育活用を行ったので報告する.設置したiPadは情報セキュリティ問題の関係上,校内ネットワークに接続することができないため,外部ネットワーク(WiMAX)への接続を行った.授業内容としては,まず4名1組の学生グループが担当元素に調査・情報収集を行い,紹介動画を撮影する.これをクラスの学生全員で視聴する方法をとった.発表内容を視聴した学生による採点を実施し,その平均を発表学生グループの評価点とした.本取り組み実施後,学生アンケートを行ったところ,次の結果が明らかとなった.(1)iPadを触ったことのない学生が半数近くにも関わらず,iPadの操作性を問題視する学生は約1割程度であり,直感的操作性の有効性を示す結果となった.(2)課題調査方法として,iPadに加え,自発的に図書館を利用した学生は約3割に上った.また,半数以上の学生が「iPadは課題調査の強力なツールである」との認識を示した.
- 2013-07-31