学習者の発話を引き出す試み-不自然なインターアクションの改善を通して-
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概要
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本稿は,過去に教育経験のない実習生が,学習者の発話量を増やすことを目的として,学習者との不自然なインターアクションの改善を目指したアクション・リサーチである。筆者は,秋,冬,春の3期にわたる実習を通して,「学習者の発話を引き出すにはどうしたらいいのか」という課題を抱えていた。学習者とのインターアクション場面をビデオ資料等で検証した結果,秋の実習では質問の使い分けができていなかったこと,冬の実習では個々人の学習者に対する関連質問が不足していたことが明らかとなった。春の実習では,クラスサイズの制約から教師と学習者個人のインターアクションには限界があり,学習者同士のインターアクションを取り入れる必要性を痛感した。学習者とのやりとりを通して,インターアクションは「教師による学生の理解確認の手段」ではなく,「コミュニケーションそのもの」であるという気づきを得ることができた。
- 2013-09-30