加齢変化を対象とした再生医療(再生医療の進歩,2012年,第53回日本心身医学会総会ならびに学術講演会(鹿児島))
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概要
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皮膚や皮下組織には組織の新陳代謝を司る前駆細胞と緊急的な修復に備えた幹細胞が存在するが,加齢とともに減少する.創傷時などには幹細胞は死細胞,細胞外基質や血小板などから出される液性因子で活性化され,連鎖的に一連の創傷治癒過程が進行する.再生誘導医療は,大きく分けて3つの形態をとる.1つは,組織に意図的に傷害を与えることにより組織幹細胞を活性化して,組織の新陳代謝を促す方法,2つめは,組織を傷つけずに液性因子や機械的外力などを使って,組織の幹細胞を刺激して,組織の新陳代謝を促す方法,3つめは,組織の幹細胞が不足している場合は,幹細胞を投与することによって組織の予備能(治癒能,新陳代謝能)を高め,再生を誘導する手法である.加齢に伴う皮膚や皮下組織の変化は,組織の新陳代謝を促す,血行を改善する,萎縮した組織のボリュームを増やす,などによって改善が可能であり,さまざまな再生誘導アプローチが試みられている.
- 2013-08-01
著者
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