私の考える再生医療(再生医療の進歩,2012年,第53回日本心身医学会総会ならびに学術講演会(鹿児島))
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概要
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再生医療は,疾病や外傷などで機能を障害された組織や臓器をヒト由来,できれば自己由来細胞を用い,完全修復することを目的としている.現在,多様な細胞に分化でき,さらに組織形成まで可能なES細胞やiPS細胞を用いた研究が世界的に展開されている.特にわが国ではiPS細胞の臨床応用が始まろうとしている.しかしながら,iPS細胞を用いた再生医療はまだ患者由来の細胞,あるいは細胞シートを用いるレベルの臨床研究段階にある.一方,われわれ皮膚科関連の臨床の場ではすでに患者の自己表皮角化細胞を熱傷皮膚の修復に用いている.今後,真皮を構成する諸細胞の基となる幹細胞をターゲットに細胞環境を整え,transit amplifying cellsを活性化し,本来の真皮機能を有する構造を回復する再生医療の進展が待たれる.本ワークショップでは,すでに皮膚を対象とした領域,特に美容皮膚科領域で用いられている抗加齢医学療法を目的とした皮膚再生医療の現状を紹介する.
- 2013-08-01
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