知的障害のある重度自閉性障害幼児の要求行動形成に伴う共同注意の発達
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概要
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本研究では、始発的要求がゼロであった重度の知的障害を伴う自閉症女児4歳を対象に、Prelinguistic Milieu Teaching (Yoder and Stone, 2006)を用いた要求行動形成を行い、要求行動の頻度や反応型の変遷に伴う共同注意行動の変化を検討した。方法は、対象児が興味を示した音楽を用いて、パートナーに拍手を要求する机上課題を行い、机上課題の確立後、自由遊び場面で般化課題を実施した。共同注意の評価は、観察尺度ESCS (Early Social Communication Scales : ESCS, Mundy, Hogan, and Doehring, 2003)を用いて応答的共同注意、要求、始発的共同注意を介入前、6ヶ月後、12ヶ月後に測定した。その結果、机上・床上の課題における自発的要求の頻度が増加し、要求の反応型はクレーン、質問の後に頷く、過剰般化語の使用、「はくしゅ」の発語、と複雑性を高めて変化した。6ヶ月後、12カ月後のESCSにおける要求行動は増加を続け、介入後に始発的共同注意の生起が見られた。
- 2013-03-29
著者
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