臨床試験の適応的デザイン
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概要
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事前にeff ect size を見積もり,有意水準α,検出力100(1-β)%を決めて最小限必要な症例数を計算し,その症例数を達成するまで試験を継続するというのが通常の臨床試験のデザインの基本である.しかし,そのデザインでは,治療効果があるものは早く市場に出し,効果のないものは早く中止すべき,という社会的要請に応えられない.また,臨床試験に必要不可欠な目標症例数を決定する際の因子である「臨床的に意味のある効果の大きさ」を正確に見積もることは必ずしも簡単ではない.特に,長い時間を要する試験では効果の大きさの誤った見積もりの影響は深刻である.したがって,試験途中で試験を終了できる,あるいは,試験デザインを変更できる適応的デザインが最近世界的な注目を浴びている.本稿ではその特徴を代表的なデザインで解説するとともに,その適用上の問題点を述べる.
- 2011-02-00
著者
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