港湾職業能力開発短期大学校における就職先への定着に向けた取り組み(II 資料の部)
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概要
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本稿は、過去に学業や就職で挫折した経験のある学生を対象とした日本版デュアルシステム訓練の実践例である。日本版デュアルシステムは、平成15年に政府の「若者自立・挑戦プラン」に基づき導入された。若者を企業における実習(OJT)とこれに密接に関連した教育訓練機関における学習(OFF-JT)を組み合わせることにより、実践力を備えた職業人に育てる新たな人材養成システムである。試用先企業で就労型インターンシップを経験して、技能の向上、順応状況を見ながら適切なアドバイスができ、結果的に全員が就職でき、半年後の定着率100%を達成した事例をまとめたものである。今までも就職率については、職業訓練施設や高等教育機関などで多く語られ、その成果についても検証されてきた。しかしながら就職後の定着については検証が難しいこともあり、積極的な議論はあまり耳にしない。この訓練実習とインターンシップを組み合わせてあり、実践的な技能の向上だけではなく、この機会をうまく運用することによって、無理なくその組織や職場環境になじむといった副次的な効果もあることも検証した。あわせて、インターンシップ修了後も、長期にわたって定着をして、社会情勢の変化にも持ちこたえ一層飛躍していくための道筋について考察したものである。
- 日本インターンシップ学会の論文
- 2012-11-20